アジングをベイトリールで行うと、手返しの速さや高感度な操作性など、スピニングにはない多くの利点があります。しかし、軽量リグへの対応やブレーキ調整など選び方が難しい部分も。この記事ではベイトアジングのメリットを押さえながら、失敗しないリール選びのポイントを分かりやすく解説します。
失敗しないアジングベイトリールの選び方
軽量化と小型ボディの優先
軽量化重視
取り回し向上
快適キャスト性
ボディとハンドルの軽さは、長時間のアジングにおいて大きな差を生みます。特に漁港などの手数重視の釣りでは、小型のボディと軽量パーツで疲れを軽減し、集中力を維持しやすくなります。
スプールやフレームを強度のある素材にしているモデルなら、軽さと引き剛性を両立できます。
無理な負荷をかけなければ、アジはもちろん良型のメバルなども十分にやり取りできます。
スプールの軽量化と浅溝仕様
ベイトフィネスでの軽量リグ対応には、浅溝仕様のスプールが欠かせません。糸巻き量が少なくなる分、スプール自体が軽くなり、立ち上がりの良さやキャスト時のバックラッシュ軽減に貢献します。
バックラッシュを減らし、軽量ルアーでも飛距離を稼ぎやすいです。
糸の巻きすぎも防げるので、初心者ほどメリットを感じやすいでしょう。
ブレーキシステムの微調整範囲
外部ダイヤル調整
内部セッティング幅
風対策強化
ベイトリールのブレーキシステムは、外部ダイヤルでの細かな調整が重要です。マグネット式や遠心式などがありますが、どちらも微調整範囲が広いモデルを選ぶと、向かい風や横風など環境の変化にも柔軟に対応できます。
バックラッシュが増えるほど飛距離は稼げません。
風やルアー重量に合わせてこまめに調整し、安定したキャストを目指すのが大切です。
ギア比の選択
アジングでは、手返しの速さが釣果を左右するため、ハイギア以上が人気です。ギア比が高いとリグの回収が楽になり、次のキャストに素早く移れますが、巻き抵抗の大きい場面では疲れやすいので使用シーンに合わせて検討しましょう。
ドラグとロッドのしなりを活用すれば、高ギアでも口切れを防げます。
フッキング後はゆっくり操作を意識し、無理に巻かないようにすると良いでしょう。
ドラグ性能と初動の滑らかさ
ベイトリールの場合、口切れを防ぐドラグの初動が非常に大切です。魚の引き込みをうまく吸収することでバラシを減らし、予想外に強い引きが来ても、滑らかなドラグなら簡単にラインブレイクしません。
一般的には3kg前後を目安にすると安心です。
アジングではそこまで強烈な引きは少ないですが、初動のスムーズさが大切です。
ラインガイド位置と糸の放出・巻き取り性
ベイトリールのラインガイド位置は放出と回収に影響し、特に軽量リグの飛距離に大きく差が出る要素です。低めに設計されているモデルやレベルワインダーが前方にあるタイプはラインの角度が緩やかになりやすく、アジングでのトラブルを軽減しやすいです。
レベルワインダーが前にあるタイプや、滑らかな角度で糸が通るデザインが目安です。
カタログでガイドの位置や形状を確認するとよいでしょう。
【中級者向け】アジングベイトリール8選
| 商品名(リンク) | ブレーキ/スプール | ギア比 | 得意リグ/特徴(要点) |
|---|---|---|---|
| ULTRACAST BF8 | マグ / 浅溝・軽量 | ハイギア系 | 2g前後のジグ単◎。外部調整が効きやすく初ベイトAJに。 |
| ROXANI BF8 | マグ / 浅溝 | ハイギア系 | 軽量ロープロでパーミング良好。港内の手返し重視に。 |
| SLX BFS XG | マグ / 軽量スプール | XG(高速) | 調整幅広くクセ少。向かい風下でも安定しやすい定番機。 |
| ALC-BF7 | マグ / 浅溝 | ハイギア系 | 剛性と軽さのバランス良。1.5〜3g域の運用が快適。 |
| WB1000 | マグ / 浅溝 | 6.3:1系 | 手頃に浅溝デビュー。2g前後から始めたい中級入門に。 |
| FULLRANGE | マグ / 軽量 | モデルにより可 | ライトゲーム全般OK。小型プラグ〜軽量ジグ単まで扱いやすい。 |
| SLX BFS(再掲) | 外部ダイヤル◎ | — | ベイトAJの標準解。迷ったらこれ枠。 |
| BF8(再掲) | 外部調整◎ | — | 手返し特化の実戦枠として補足。 |
REVO ULTRACAST BF8
アブガルシアのフィネスモデルで、高いブレーキ性能と軽量スプールの組み合わせが特徴。2g前後のジグヘッドでもスムーズにキャストできます。
ROXANI BF8
ロープロファイルデザインでパーミングしやすく、初心者から中級者まで扱いやすいモデル。軽量化されたボディに加え、ドラグ性能もしっかり確保しています。
SLX BFS|XG LEFT
シマノの人気シリーズSLXのベイトフィネス版。ハイギアタイプで手返しに優れ、バックスプールが軽量化されているため、軽量リグも使いやすい一台です。
Revo ALC-BF7
アルミフレームを採用し、剛性と軽量化を両立。負荷の大きいやり取りでもブレを感じにくく、繊細な操作が求められるアジングで力を発揮します。
ベイトフィネスリール WB1000
2g以下のリグも扱いやすい、浅溝スプール搭載のコンパクトリール。ブレーキ調整幅が広く、手軽にベイトフィネスを楽しみたい中級者に支持されています。
tailwalk|FULLRANGE
ライトゲーム全般に対応するオールラウンド設計。精度の高いギアと軽量スプールが組み合わさり、ブレの少ない巻き心地を実現しています。
【上級者向け】アジングベイトリール8選
| 商品名(リンク) | ブレーキ/スプール | ギア比 | 得意リグ/特徴(要点) |
|---|---|---|---|
| コンクエストBFS | マグ / 超軽量 | XG系 | “丸形×精密”で極繊細操作。1g台でも巻き質が活きる。 |
| SS AIR TW | SSマグ / 超浅溝 | 8.5系 | 立ち上がり鋭く1g台を安定投射。風対応に強い。 |
| アルファス AIR TW | AIR系マグ / 浅溝 | 7.1系 | 小径スプールで軽量リグの伸び◎。ソルトOKの実戦機。 |
| 22 アルデバランBFS | マグ / 超軽量(MGL) | XG系 | 超軽量域のレスポンス優秀。感度と巻きの両立。 |
| 月下美人 AIR TW PE SP | マグ / PE特化浅溝 | 8.5系 | PE運用の糸さばき◎。防錆配慮でソルト常用派に。 |
| スコーピオンBFS | マグ / 軽量 | XG系 | 剛性寄りの安心感。港外の風・潮が強い時の安定運用に。 |
| SS AIR TW(再掲) | 外部ダイヤル精密 | — | 1g台を“伸ばす”風対応の要として補足再掲。 |
| コンクエストBFS(再掲) | 巻き質特化 | — | 超繊細操作派への最終回答枠として補足再掲。 |
カルカッタコンクエスト BFS
シマノの丸形ベイトフィネス機で、巻き心地の良さが際立つモデル。マイクロモジュールギアにより、軽量リグでも繊細な操作が可能です。
DAIWA|SS AIR TW
SSマグフォースのブレーキシステムで、軽量ルアーを安定してキャストできる一台。外部ダイヤルの感度も高く、バックラッシュを極力抑えられます。
DAIWA|アルファス AIR TW
小径スプールと軽量ボディで、ソルト対応ながら高い感度を確保。遠心力の立ち上がりが素早く、キャストミスを最小限に抑えられます。
22 アルデバラン BFS
シマノ独自のMGLスプールIII搭載で、超軽量ルアーの扱いに優れたモデル。ハイエンドクラスの軽量化が施され、細かなアクションも思いのままです。
ダイワ(DAIWA) ベイトリール 21 月下美人 AIR TW PE SPECIAL 8.5R/8.5L 右/左ハンドル
PE対応を強化した月下美人AIRモデル。浅溝スプールによる立ち上がりの早さと、ソルトの使用に耐える防錆性能が備わっています。
スコーピオンBFS
シマノの定番シリーズをベイトフィネス化したもの。剛性を重視したボディ構造で、ソルトベイトフィネスでも安心して使える操作性が魅力です。
【使用時の注意点】
キャストフォームの最適化
ベイトタックルで軽量ジグヘッドを遠投するには、最適なキャストフォームが不可欠です。ロッドを大きく振りかぶらず、鋭い振り抜きでリグを発射するイメージが大切になります。勢い任せに初速を与えるとバックラッシュしやすいので、スムーズにラインが放出できるフォームを練習してみてください。
大きく振りかぶるとラインの放出とスプールの回転差が生じやすいです。
短く速い振り抜きで、軽量ジグヘッドを丁寧に飛ばすのがコツです。
ラインの太さとバックラッシュ対策
ベイトフィネスで使うラインはPE0.4〜0.6号が目安ですが、状況に応じてフロロやナイロンを選ぶ場合もあります。バックラッシュを防ぐには適切なテンションで巻くことと、ブレーキ調整をこまめに行うことが重要です。特に向かい風の日はブレーキを少し強めに設定し、キャスト初速を抑えるとトラブルを減らせます。
アジングでは十分な飛距離が期待できます。
むしろ細い分だけ抵抗が減り、軽いジグヘッドでもスムーズに飛ばせるでしょう。
定期的な内部メンテナンス
ベイトリール内部は、使用を重ねるほどに汚れや塩分が蓄積しがちです。定期的にベアリングやギアに注油し、スプール周辺の砂などを除去することで回転性能を維持しましょう。海水対応のベイトフィネスリールでも定期的なメンテナンスを怠ると錆びや異音の原因になるので、使用後は外部をしっかり水洗いしてから分解メンテを行うのが理想的です。
慣れないうちは主要パーツだけ外して注油するだけでも効果的です。
調子が悪い場合は専門店に依頼すると安心です。
記事のまとめ
- 軽量ボディは疲労軽減の鍵
- 浅溝スプールで軽量リグを操作
- ブレーキの微調整がキャスト精度を左右
- ハイギアで手返しが向上
- ドラグの初動は口切れを防ぐ要
- ラインガイド位置にも注目
- PE0.4〜0.6号が飛距離とトラブル対策の目安
- 定期的なメンテでリール寿命を延ばす
アジングベイトリールは調整幅が広く、使いこなせば繊細なアタリをキャッチしやすくなります。ご自身のスタイルや釣り場に合わせて、ぜひ最適なモデルを選んでください。