カゴ釣り遠投竿を選ぶときは、長さや号数などポイントを押さえて遠投性能を高めるのが重要です。本記事ではカゴ釣り遠投竿の選び方と飛距離をアップさせるコツを中心に、初心者向け・中級者向けのおすすめロッドもあわせてご紹介します。狙いたいターゲットや使用環境に合った竿を見つけ、快適な遠投カゴ釣りを楽しんでください。
カゴ釣り遠投竿の選び方の選び方

適切な長さと硬さ(号数)の選択

- 堤防狙いなら3号
- 青物狙いなら4~5号
- 4.5m前後は扱いやすい
遠投カゴ釣りのロッドは、狙う魚と遠投距離に合わせて長さと硬さ(号数)を選ぶと快適に扱えます。3号は小~中型魚に適し、仕掛けが軽めでも飛ばしやすい点が魅力です。青物やマダイを狙うなら4~5号のパワーがある竿を選びましょう。長さは4.5m前後を基準にすると初心者でも扱いやすく、遠投を安定させやすいです。
3号と4号を使い分ける方も多いです。小型魚中心なら3号、大型を狙うなら4号以上を選べば、竿の破損リスクや飛距離不足を防ぎやすくなります。
適合オモリ負荷・カゴ重量への対応
適合オモリ負荷が合っていないロッドを使うと、振り抜き時のトラブルや破損の原因になりがちです。たとえば15号までの負荷に対応した竿なら、重めのカゴでもしっかり飛ばせますが、そのぶん腕力も必要になります。余裕をもったオモリ負荷を選ぶことで、カゴ重量への対応力が高まり、万全な遠投を行いやすくなるでしょう。
多少のオーバーなら投げられますが、ロッド破損リスクが高まります。無理せず余裕を持った負荷範囲内で運用しましょう。
ブランク素材と調子(アクション)
- カーボン比率で軽さと強さが変わる
- 胴調子は粘り強い
- 先調子は振り抜き性能重視
遠投カゴ釣り竿は軽さと強度を両立させるため、カーボン素材がメインとなっています。カーボン比率が高いほど反発力が増し、しなやかさとのバランスを備えた強靱なロッドに仕上がります。調子は胴までしなる胴調子や先調子などがあり、狙いの魚や投げ方に応じて選ぶと効率よく遠投ができるでしょう。
先調子は素早い振り抜きに向き、胴調子は粘りを活かせます。好みや狙いの魚によって選ぶと快適に釣りが楽しめます。
ガイドの品質と配置

ガイドはライン放出時の抵抗を左右する重要なパーツです。高品質なガイドほど糸滑りが良く、遠投時のブレや穂先絡みを軽減してくれます。KガイドやSICリングが採用されているモデルは耐久性も高いため、カゴ釣りのように負荷がかかりやすい釣りでもトラブルを減らせるメリットがあります。
形状が違うと糸絡みリスクや軽量化の度合いが変わります。遠投時はガイド形状も要チェックです。
振り出し or 並継竿の使い分け
遠投カゴ釣り用のロッドは振り出し型が主流ですが、堤防から大物を本格的に狙う場合などは並継竿を好む方もいます。振り出しタイプはコンパクトに収納でき、持ち運びの利便性に優れている反面、並継タイプは強度や高い感度を得やすい点が魅力です。どのようなシーンが多いかによって選択しましょう。
慣れれば初心者でも扱えますが、継ぎ部分のケアなどに注意が必要です。携行性はやや落ちるので保管を考えてから選びましょう。
遠投で飛距離をアップさせるコツ

ロッドにしっかりと負荷(曲げ)をかけるキャスティングフォーム

- 振りかぶりを大きく
- 竿先の反発力を使う
- 肘を軸にスムーズに振る
ロッドを振り込む際は、しなりを十分に活かして遠投性能を高めるのがポイントです。仕掛けの重みを利用してロッドに大きな反発力を生み出し、一気に解放させるイメージで振りかぶります。肘を軸に体全体を使って投げると竿の曲げが最大限発揮され、より遠くのポイントを狙いやすくなります。
適合オモリ負荷を守っていれば通常折れることは少ないです。無理な力を加えず、しなりを自然に引き出すように投げましょう。
タックルバランス(竿・リール・ライン)の最適化

飛距離を伸ばすためには、リールの巻き量やライン径も含め、タックル全体のバランスが大切になります。竿が強くてもラインが太すぎれば抵抗が大きくなり、思ったような飛距離が出ません。一方、ラインを細くしすぎると強度不足でトラブルが起こりやすいです。適切な号数のラインやスプール形状を持つリールを選んでみましょう。
PEラインなら飛距離が出やすいですが、風が強いと糸ふけが出やすい難点もあります。慣れてから挑戦してみるのもおすすめです。
仕掛け・オモリの空気抵抗を抑える
- カゴはスリム形状
- ウキは羽根付き
- 仕掛け全体の安定性
仕掛けを組む際は、空気抵抗を抑えるアイテム選びが有効です。例えばスリムタイプの遠投カゴや、羽根付きウキを組み合わせると空気抵抗を減らし、飛距離を稼ぎやすくなります。仕掛けのバランスを整えて重心がブレにくいようにすると、キャスト時に安定して目標ポイントへ投げ込めます。
ウキ形状にもよりますが、目安として数メートル以上の差が出ることがあります。少しでも遠投したい時に有利です。
適切なリリースポイントとラインテンション管理
カゴ釣りで遠投する際は、ロッドが反発力を生むタイミングに合わせて放出しなければ、高い弾道や低い弾道になりがちです。狙った角度でキャストするコツは、ロッドが戻り始める瞬間のやや早めを意識し、ラインテンションを保ったまま解放すること。慣れると高さや飛距離のコントロールがしやすくなります。
飛行中はラインを引きすぎないようにし、着水直前にテンションを少し張ると仕掛けが絡みにくいです。
向かい風対策と追い風の活用
強い向かい風では仕掛けが大きく弾道を狂わされがちです。そういうときは高弾道よりも低い軌道で投げるように意識し、風の抵抗を最小限に抑えましょう。逆に追い風を受けられるときはあえてやや高めの弾道をとり、風の力を利用するのも有効です。状況に応じて投げ方を変えることで飛距離アップにつなげられます。
車に予備の重めのカゴやウキを用意しておき、風の強弱に応じて使い分けると飛距離ロスが軽減できます。
【初心者向け】おすすめのカゴ釣り遠投竿6選
ダイワ(DAIWA) 磯/防波堤 LBT C(リバティクラブ) 磯風 3~5号遠投

軽量で扱いやすく、初心者から経験者まで幅広く愛用されているシリーズ。3号から5号までの号数が展開されており、アジや青物などマルチに対応できます。コスパも良く、遠投カゴ釣り入門にはぴったりの1本です。
大阪漁具(OGK) ブロード磯アップグレード

グラス含有率が高くて折れにくく、遠投サビキやカゴ釣りなど波止釣り全般に便利なオールラウンド設計。握りやすいグリップと手頃な価格帯で人気があり、初心者にも安心して使えるモデルです。
ダイワ(DAIWA) 投竿/振出し LBTC(リバティクラブ) SURF(サーフ) T 15号~30号

サーフ用ロッドですが、遠投性に優れており重いカゴにも対応しやすいラインナップが特徴。長さを選べば堤防からの遠投カゴ釣りにも流用できるため、投げ釣りからカゴ釣りまで幅広くカバーします。
PROMARINE CBジェネラス磯遠投 4-530(hd-600246)

遠投性能を重視した大口径ガイドを採用し、仕掛けの放出性を向上。コストを抑えつつも必要十分な強度があり、大物を掛けた時の粘りも魅力です。堤防でのカゴ釣りデビューにぴったりな1本となっています。
Tsulino SEAWALL ISO遠投【スタンダードな磯遠投竿/カゴ釣り・ぶっこみ釣り・投げサビキ釣り など

リーズナブルな価格設定と使いやすさで人気。仕舞寸法が短めなので移動もスムーズに行える点が魅力です。軽量素材を使用しているため長時間の遠投でも負担が少なく、初心者でも快適に扱えます。
シマノ(SHIMANO) ロッド 投げ竿 17 ホリデースピン (振出) 各種 軽快な投げ釣り用

ホリデースピンは投げ釣り用モデルですが、カゴ釣りにも流用可能な柔軟性を持ったロッド。手軽に始められるエントリークラスながら、ガイドも信頼性が高く、海釣り全般での汎用性が魅力です。
【中級者向け】おすすめのカゴ釣り遠投竿6選
ダイワ(DAIWA) 磯竿/防波堤 リーガル 3~5号 遠投

シリーズの中でも遠投モデルは、大口径ガイドや強靱なバットパワーを備え、フルキャスト時のブレをしっかり抑制。適合オモリ負荷も広く、多彩な仕掛けを使いたい中級者に最適です。
シマノ(SHIMANO) 20 アドバンス イソ

カーボンテープによる補強技術を搭載し、軽量ながらもしっかりと張りのある仕上がり。ステップアップを考えているアングラーにおすすめのロッドで、アジから中型青物まで応用範囲が広いです。
ダイワ(DAIWA) 磯竿/防波堤 インターライン ILリーガル 3~4号 遠投

インターライン構造による糸絡み軽減と優れたキャスト性能が魅力。遠投時のライン放出がスムーズで、仕掛け絡みを最小限に抑えます。視界が悪い夜釣りや風の強い状況でも安定しやすいモデルです。
宇崎日新 磯竿 N’S 遠投

軽量かつ粘り強いブランクが特徴で、大物が掛かっても安心してファイト可能。Kガイド採用により、遠投時のライントラブルを軽減。青物やマダイ狙いなど本格的にカゴ釣りを楽しみたい方におすすめです。
22 磯 遠投 AX

シマノ独自のブランク技術が詰まった1本で、遠投性と操作性を両立させています。繊細な穂先とパワフルなバットにより、小型から中型の魚までしっかり掛けて取り込める実用的なロッドです。
ダイワ(DAIWA) カゴ/遠投竿 インプレッサ 3-57B/4-57B/4-53B

ブレーディングXやパワーリフティング設計を採用し、遠投時のネジレを抑えるハイコストパフォーマンスロッド。大型リールもしっかりセットでき、仕掛けの重量が増しても安定したキャストが可能です。
使用時の注意点

ロッドの破損リスクとメンテナンス
遠投カゴ釣りでは重い仕掛けを繰り返しフルキャストするため、ロッドへの負荷が大きくなります。使用後は塩分や汚れをしっかり洗い流し、ガイドやリールシート周辺も点検しておきましょう。細かな傷や砂の噛み込みを放置するとガイド割れやブランク損傷のリスクが高まるので、丁寧なメンテナンスを心がけてください。
傷の程度によりますが、大きな負荷がかかった際に破損しやすくなります。安全のためには早めの修理や交換を検討しましょう。
ライントラブルと対処法

強い風や仕掛けの長さが原因でラインがガイドに絡んだり、糸ふけが大きくなるケースがあります。投げる際は風上に向け過ぎず、キャスト後は素早く糸ふけを取ることが重要です。ライン自体にクセが付くとトラブルが増えるため、適度に巻き替えたり、ラインコーティング剤を活用すると快適に遠投を続けられます。
テンションをかけず、指先で優しくほぐすのが基本です。無理に力を入れると結び目が固まり、切れてしまう恐れがあります。
周囲への安全配慮
遠投カゴ釣りでは後方へロッドを大きく振りかぶるため、人や障害物との接触に注意が必要です。キャストに集中していると周りが見えにくいため、先に後方を確認したうえでフルスイングしましょう。仕掛けが着水した地点に他人がいないかどうかも大切です。視界が悪い場合は声掛けや周囲との距離を十分に確保して、安全に釣りを楽しんでください。
ヘッドライトやランタンで周囲を照らしながら、仲間同士で声をかけ合いましょう。視認性が下がるので充分な距離を取りましょう。
まとめ

- 竿への負荷を過信しない
- 適合オモリ負荷を守る
- ラインのメンテナンス必須
- 周囲の安全確認を徹底
- 使用後は洗浄し乾燥する
- 傷や緩みは早めにケア
- キャスト前のスペース確保
- 風や潮の流れを読み対策
遠投カゴ釣りは豪快なキャストが魅力ですが、そのぶんロッドや仕掛けに負担がかかりやすい側面もあります。適切な注意点を意識し、安全で快適な釣りを楽しんでください。