フカセ釣りでは、細いラインを使いながら力強い引きにも対応できるリール選びが重要です。とくにレバーブレーキリールは、指先一つでラインの出し入れをコントロールできるため、大型のグレやチヌとのやり取りで大きなアドバンテージを得られます。この記事では、そんなレバーブレーキリールの利点と選び方を、初心者から上級者まで分かりやすく解説していきます。
フカセ釣りレバーブレーキリールの選び方

レバーブレーキの操作性とブレーキ性能

- 軽い力で操作
- 急な突っ込み対応
- ライン制御性向上
レバーブレーキは人差し指だけでラインを出し入れできるのが最大の強みです。強い引き込みを受けた際に竿をのされる前に素早くブレーキを緩めれば、根ズレやラインブレイクを回避できます。操作性の高さはフカセ釣りでの快適なやり取りに直結し、細いラインを多用する状況ほど効果を実感しやすいでしょう。
ドラグと違い、レバー操作は瞬間的なライン放出が主目的です。使いすぎると魚に主導権を渡しやすくなるので、必要最低限が理想です。
リールサイズ(番手)とラインキャパシティ

フカセ釣りは軽量仕掛けを遠投する場合があり、番手によって糸巻き量と巻き取り力が変わります。大物狙いなら3号ラインを150m以上確保できる番手が目安です。口太グレ中心なら2500番、良型尾長や夜釣りで太糸を使う場合は3000番を選ぶとよいでしょう。
飛距離はスプール形状にも左右されますが、番手が大きいほど糸巻き量が多く遠投しやすい傾向があります。あわせて仕掛け全体のバランスも見直してください。
ギア比・ハンドルの巻き取り速度
- 回収時間を短縮
- 強引な巻き取り注意
- 効率的な手返し
ギア比はハイギア系が主流で、ハンドル1回転あたりの巻き取り量が増えるため仕掛けの回収が素早くなります。遠くに流した仕掛けを効率よく回収し、手返しを高められるのが利点です。ただしギア比が高いほど巻き上げ時の力は大きく必要になるため、大型狙いで強引にファイトする場合はローギア系も検討するとよいでしょう。
フカセ釣りでは遠投や長い流しが多く、ハイギアのメリットが大きいです。まずハイギアを使い、力の差を感じるならローギアも検討してみましょう。
ドラグシステムとレバーブレーキの相乗効果
レバーブレーキは魚の急な走りや竿が伸されそうになる場面で瞬発的に糸を放出する機能ですが、ドラグも併せて搭載されていれば細仕掛けの保険になります。特にフカセ釣りで想定外の大型が掛かった時は、ドラグとレバーブレーキ双方の役割でラインブレイクを回避しやすくなるでしょう。
フカセ釣りではレバーブレーキが主軸ですが、大型の突進にはドラグも助けになります。ブレーキ操作に慣れてきたらドラグとの使い分けを意識すると良いです。
ハンドルノブ・ボディ形状の握りやすさ
ウキフカセ釣りは投げ込みから仕掛け操作、やり取りまで常にリールを握る時間が長い釣りです。ハンドルノブが大きめで握りやすいタイプや、ボディ形状が手にしっかり収まるモデルを選ぶと疲れにくくなります。店頭で実際に持ち比べて、自分の手に合うかを確認しておくと失敗が少ないでしょう。
操作性に慣れれば小さめノブでも問題ありませんが、大型魚とのやり取りでは握りやすさが大事です。初心者はやや大きめが安心です。
耐久性とメンテナンス性
フカセ釣りはコマセや海水などでリールに負担がかかりやすい釣りです。防水性に優れた機種であっても、使用後の洗浄と乾燥を怠ると内部に汚れが溜まり、ブレーキ性能や巻き心地に悪影響を与えます。年に一度ほどオーバーホールへ出すとより長持ちし、安定した性能をキープできるでしょう。
冷たい真水でシャワー洗浄し、ドラグを緩めた状態で日陰干しするのが第一です。塩分やエサの汚れをしっかり落としておきましょう。
【初心者向け】フカセ釣りレバーブレーキリール
ダイワ 23 シグナス 2500XH-LBD
特徴:上位機種の技術を取り入れたエントリーモデル。軽い力でブレーキをかけられる「バイターボブレーキ」や、飛距離とトラブルレス性能を高める「LC-ABSスプール」を搭載。

シマノ 23 BB-X ラリッサ C3000DXG
特徴:軽量化されたボディに「HAGANEギア」「Xプロテクト」などの上位機能を搭載。初心者でも扱いやすく、コストパフォーマンスに優れたモデル。

ダイワ 23 ラグザス 2500XH-LBD
特徴:高剛性ボディと滑らかな巻き心地を実現。初心者から中級者へのステップアップにも適したモデル。

【中級者向け】フカセ釣りレバーブレーキリール
シマノ 23 BB-X デスピナ C3000DHG
特徴:高剛性の「HAGANEギア」と「HAGANEボディ」を採用し、耐久性と操作性を両立。長時間の釣行でも疲れにくい設計。

ダイワ 24 インパルト 2500H-LBD
特徴:最新技術を搭載し、滑らかな巻き心地と高い耐久性を実現。中級者のステップアップに最適。

シマノ 22 BB-X ハイパーフォース C3000DXG
特徴:「SUTブレーキ」搭載で、ハンドルの逆転を防止し、スムーズなやり取りが可能。高い防水性能も魅力。

【上級者向け】フカセ釣りレバーブレーキリール
ダイワ 22 トーナメント ISO 2500SH-LBD
特徴:ダイワのフラッグシップモデル。高精度なブレーキ性能と耐久性を兼ね備え、トーナメントシーンでも活躍。

シマノ 21 BB-X テクニウム C3000DXG S
特徴:「SUTブレーキ」や「コアプロテクト」など、シマノの最新技術を結集。最高峰の性能を求める上級者に最適。

【軽量モデル】フカセ釣りレバーブレーキリール
シマノ BB-X ハイパーフォース コンパクトモデル C2000D XXG
特徴:自重190gの超軽量モデル。繊細な釣りやフィネススタイルに適し、操作性に優れる。

シマノ BB-X RINKAI SP 1700DXG
特徴:チヌ専用設計の軽量モデル。高い操作性と感度を備え、繊細な釣りに最適。

シマノ BB-X レマーレ 5000D HG
特徴:大型魚対応のパワフルモデル。最大11kgのブレーキ力を持ち、離島の夜釣りやビッグゲームに最適。

ダイワ 銀狼 LBQD
特徴:チヌ釣り専用の高性能モデル。高精度なブレーキシステムと耐久性を備え、上級者の要求に応える。

【使用時の注意点】

塩分とコマセ汚れの除去
磯や堤防でのフカセ釣りは、海水とコマセがリールに付着しやすい環境です。使用後はドラグを軽く締めてから真水で洗い、塩分と汚れをしっかり落としておきましょう。隙間にエサが固着するとブレーキ性能や巻き心地に大きく影響します。日陰で乾かしてからドラグを緩めることもお忘れなく。
海水がリール内部に侵入し続けると故障の原因になります。事前に防水仕様のモデルを選び、使用後の洗浄と乾燥を徹底してください。
衝撃や落下への注意

磯場では思わぬタイミングでリールをぶつけることもあり、レバーブレーキレバーやハンドルが歪む可能性があります。ロッドを立てかける際は地面に直接触れさせず、ロッドホルダーやスタンドを使って落下を防ぎましょう。もし転倒させてしまったらパーツの変形や回転異音を即チェックし、早めにメンテナンスへ出すのがおすすめです。
回転やブレーキ操作に異常があれば迅速に修理を検討してください。軽度の傷なら点検だけでも早めのケアが大切です。
ラインテンションの調整
ウキフカセでは仕掛けを自然に流すため、ラインテンションの緩急が重要です。送り出しすぎればアタリを見逃しやすくなり、張りすぎれば魚に違和感を与える恐れがあります。レバーブレーキをうまく使い、竿でテンションをかける際と瞬間的に糸を緩めるタイミングを見極めながら仕掛けを動かしていきましょう。
常に軽いテンションを維持しつつ、突発的な走りだけレバーブレーキで対応するのが理想。送りすぎない工夫が釣果を左右します。
使用後の収納と保管

- 乾燥後に収納
- ドラグを緩める
- ケースに入れる
- 長期保存前にグリス補充
- 湿気の少ない場所で保管
- 通気性の良いケースが理想
- 変形を防ぐため圧迫禁止
- 定期的に回転チェック
リールの寿命を伸ばすには、海水汚れを落としてしっかり乾燥させることが不可欠です。ドラグを緩めておけば内部に余分なテンションがかからず、精密パーツが長持ちします。定期的に回転状態をチェックし、異音や巻き心地の違和感があれば早めのメンテナンスを心がけましょう。