フカセ釣りの道糸を選ぶときは、まず「号数(太さ)」や「素材(ナイロン/フロロ/PE)」を押さえるのがポイントです。初心者の方でも、狙う魚や釣り場に合った基本のラインを選べば、安定した仕掛け操作とやり取りが可能になります。ここでは、初心者からでもわかる道糸の選び方とおすすめラインを解説します。
フカセ釣り道糸の選び方

ラインの号数・強度のバランス

- 釣り場に合う号数
- 想定する魚種と強度
- 太さに余裕を持つ
太さが増すほど風や潮の影響を受けやすくなる反面、やり取りで安心感が高まります。反対に細い道糸を選べば操作性は向上しますが、根に潜られやすい釣り場などでは不安が残ります。目指す魚のサイズや使用ポイントに合わせ、適度な太さを確保するのがポイントです。
一般的には1.5号~2号が扱いやすく、尾長グレや真鯛狙いなら2号前後が安心です。潮流や根の状況次第で調整しましょう。
素材(ナイロン/フロロ/PE)の選択

素材選びで釣りの感度やトラブル頻度が変わります。ナイロンは初心者でも扱いやすく、フロロは比重の重さを活かした沈め釣りにも便利です。PEは遠投や繊細なアタリ取りが可能な一方、結び方やリーダーの装着が必須となるため、慣れがないと扱いづらい面もあります。
近年はPEのコシを強化した製品も増えています。慣れが必要ですが、風が強い時に沈めやすく感度も高いので選択肢になります。
浮力(比重)とコーティングの有無
- 海面への浮き具合
- 沈ませる釣りへの対応
- 表面加工の耐久性
ラインの比重によって、海面に浮かせるフロートタイプやサスペンドタイプを使い分けられます。波が穏やかで軽い仕掛けをメインにするならフロート系、潮流や沈め釣りをしたい場合はサスペンド系が便利です。表面コーティングの有無で摩擦抵抗や吸水率も変化し、ラインの寿命を左右します。
コーティングがあると撥水性や耐摩耗性が向上します。ただし製品によっては多少硬さが増すため、選ぶ際に好みを考慮しましょう。
カラーと視認性
ラインの色がはっきりしていると仕掛けの位置や道糸のたるみを素早く確認でき、アタリに対する反応も取りやすくなります。逆にクリアカラーは魚へのプレッシャーを減らせる長所がありますが、曇天や夕暮れ時など視認が難しいシーンではトラブルを起こしがちです。
一般的には蛍光系だと操作性が良く、クリア系はプレッシャーを抑えやすいです。釣り場の透明度や天候に合わせて使い分けましょう。
耐摩耗性と耐久性
フカセ釣りは根の周辺や消波ブロックの際を狙うことも多く、道糸が障害物に当たるリスクが高めです。耐摩耗性の高い製品を選ぶほか、釣行後はライン表面を確認し、傷がある部分は数メートル切り落とすだけでも寿命を延ばせます。定期的な交換でトラブルを防ぎましょう。
使用後に塩抜きして保管し、傷んだ部分はこまめに捨てることです。特にナイロンは吸水や紫外線劣化が大きいので要注意です。
伸度・結節強度のバランス
伸度が大きいほど衝撃を緩和できますが、感度が落ちやすくなります。結節強度はノットの組みやすさにも影響するため、ライントラブルを避けるには道糸やリーダーの種類を見極めることが重要です。急激な負荷にも耐えられるバランスを考慮するのが、フカセ釣りでの安定したやり取りに繋がります。
強く締めすぎたり、ノットが正しく組めていないと結節強度が落ちやすいです。潤滑剤を活用してゆっくり丁寧に結びましょう。
【ナイロン】おすすめのフカセ釣り道糸8選
サンライン 磯スペシャル Gure Michi グレ道

グレ釣り専用のセミサスペンドタイプで、高い感度と耐久性を備えています。
デュエル パワーフカセ CN

フロロカーボンとナイロンをブレンドしたカーボナイロン素材で、しなやかさと高感度を両立しています。
バリバス バーマックス磯(ゼロフカセ)

全層仕掛けに特化したセミサスペンドラインで、直線強度と耐久性に優れています。
シマノ ベイシス磯ナイロン

劣化しにくく、高切れを抑えたバランスの良いナイロンラインです。
シマノ BB-X ハイパー-リペルαフロート

中空構造で浮力を持続し、フロートタイプのナイロンラインです。
ダイワ ジャストロン 500m巻き

500m巻きでコストパフォーマンスに優れたナイロンラインです。
東レ 銀鱗 スーパーストロングNEO

高強度と耐久性を兼ね備えたナイロンラインで、さまざまな釣りに対応します。
サンヨー アプロード ディテール道糸

視認性と操作性を重視したナイロンラインで、初心者にも扱いやすいです。
【フロロカーボン】おすすめのフカセ釣り道糸8選
クレハ シーガー フロロマイスター

コストパフォーマンスに優れたフロロカーボンラインで、道糸やハリスとして使用可能です。
サンライン Shooter FC SNIPER

バスフィッシング用に開発された、しなやかで耐摩耗性の高いフロロカーボンラインです。
東レ トヨフロン スーパーLハード

硬質で耐摩耗性に優れ、根ズレが多い釣り場に適したフロロカーボンラインです。
モーリス バリバス ハードトップ TiNICKS

二重のコーティングで吸水による劣化を軽減し、耐摩耗性を高めたフロロカーボンラインです。
よつあみ 海藻ハリス

海藻グリーンカラーで魚に警戒されにくく、しなやかなフロロカーボンラインです。
サンライン スーパートルネード

バランスに優れ、糸グセや糸ツブレを防ぐフロロカーボンハリスです。
クレハ シーガーグランドマックスFX

強さとしなやかさを兼ね備えたフロロカーボンハリスで、直線強力・耐摩耗性に優れます。
サンヨーナイロン APPLOUD GT-R カモフラ フロロ

カモフラージュカラーで魚に警戒されにくいフロロカーボンラインです。
【PE】おすすめのフカセ釣り道糸8選
Ashconfish PEライン 0.8号

赤色で視認性が高く、0.8号の太さは漁港での使用に最適。
HERCULES PEライン 1.5号

8本撚りの高強度PEラインで、1.5号の太さはイシダイやイシガキダイなどの大型魚にも対応。
ZJIANC PEライン 0.8号

8本撚りで高強度、10mごとに色が変わるマルチカラー仕様。
Warknife PEライン 1.2号

4本撚りで安定した強度を持ち、10mごとのマルチカラーでタナの把握が容易。
FISHLUND PEライン 1号

漁港から磯まで幅広く対応できる1号の太さ。
DUEL PEライン Super X-wire 4 0.8号

東洋紡の超強力ポリエチレン繊維IZANASを使用し、特殊な熱処理でハリとコシを実現。
VARIVAS マックスパワーPE X8 ライムグリーン 200m

完全8本撚りのマックスパワー原糸を使用し、特殊フッ素加工で滑らかな質感を実現。
GOSEN リミテーション磯 PEサスペンド 150m

特殊シリコンコーティングやUVカット処理を施し、ハリとコシ、感度に優れた最高品質のPEライン。
【使用時の注意点】

こまめな巻き替え

フカセ釣りは潮の満ち引きや仕掛けの投入を繰り返すため、道糸は常に海水や紫外線にさらされています。ナイロンならば1~3か月を目安に巻き替え、PEやフロロでも毛羽立ちやヨレが見られたら早期交換がおすすめです。定期的に新品へ変えることで高い強度を維持し、予期せぬ高切れを防ぎます。
釣行の頻度により異なりますが、道糸にクセや傷が目立ったときが交換の合図です。定期点検を習慣にしましょう。
ラインチェックと切り詰め
フカセ釣りでは根回りや障害物に接触している可能性が高いため、使用後は道糸の傷をしっかりチェックしましょう。傷んだ部分を数メートル切り落とすだけでも次回のトラブルを抑制できます。特に根掛かりの多いポイントで釣行した際はこまめに切り詰めると安心して使用できます。
ザラザラ感や異常がある部分は切り詰めが基本です。気づかず放置すると合わせ切れの原因になります。
適切なドラグ設定
フカセ釣りは急に大型魚がヒットする場面も少なくありません。道糸の種類を問わず、ドラグがキツすぎれば一瞬でラインブレイクする恐れがあります。逆に緩すぎると根に潜られがちなので、釣り場や魚種に合わせたドラグ設定が必須。慣れないうちは少し緩めで臨機応変に調整しましょう。
竿が程よく曲がるくらいで合わせ、走る際に少し糸を出す程度にすると安心です。状況を見ながら微調整してください。
まとめ

- 狙う魚種に合った号数が重要
- 素材はナイロン・フロロ・PEを使い分け
- 比重やコーティングで釣り方が変わる
- カラーは視認性か魚への警戒心かで選ぶ
- 根周りでは耐摩耗性を優先する
- 伸度と感度の両立を検討する
- 定期的な巻き替えを忘れない
- ドラグなどのタックルバランスも大切
道糸はフカセ釣りの安定性を左右する大切な要素です。記事を参考に自分のスタイルに合った道糸を選び、最適な状態で快適なフカセ釣りを楽しんでみましょう。