日中は愛知県・豊浜釣り桟橋、夜間は三重県・尾鷲港――。 2か所の実釣で「LiTime 12V 100Ah Mini Bluetoothリン酸鉄リチウムイオンバッテリー」と純正インバーター/充電器をフル活用し、電気ケトルでお湯を沸かしつつスマホも同時急速充電。夜は60 W集魚灯を長時間点灯させ、バッテリーの安全性・実用持続時間・携帯性を徹底検証しました。
【実釣レビュー】豊浜桟橋&尾鷲港でポータブル電源を徹底検証

フィールド概要と当日の釣行プラン


豊浜釣り桟橋はトイレ・駐車場完備でファミリーにも人気の常設桟橋です。
尾鷲港は常夜灯+外部電源が乏しいため、ポータブルバッテリー持参でのナイトゲームに最適なポイントとして知られます。
日中 — 愛知県・豊浜釣り桟橋での使用シーン

桟橋上で1000 W電気ケトル(実測消費 1,000 W)を約4分稼働し、68 Whを消費。総容量1,280 Whの本機では残量約94%をキープできました。
夜間 — 三重県・尾鷲港(集魚灯運用)の使用シーン

60 W LED集魚灯を4時間点灯し消費電力は240 Wh。依然として残量は約75%で、夜通しのアジングでも安心できる余裕を確認。
製品スペックとセットアップ手順

12V 100Ah Mini Bluetoothリン酸鉄リチウムイオンバッテリー
項目 | 仕様 |
---|---|
定格容量 | 100 Ah / 1,280 Wh |
公称電圧 | 12.8 V |
重量 | 約8.6 kg(19 lb) |
サイズ | 260×133×228 mm |
サイクル寿命 | >4,000回 (@80%DOD) |
BMS | 100 A(低温・過充放電保護) |
通信 | Bluetoothアプリ対応 |
アプリから電圧・温度・残量をリアルタイム監視でき、放電停止電圧のカスタムも可能です。
LiTime 12V 1000W 純正弦波インバーター(50/60 Hz切替)
項目 | 仕様 |
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連続出力 | 1,000 W |
サージ | 2,000 W |
入力電圧範囲 | 10.0–15.5 V DC |
出力電圧 | 120 V AC ±10% |
周波数 | 50 / 60 Hz 切替 |
効率 | 約91% |
無負荷時消費 | <8 W |
50 Hz設定では日本製ケトルが静音で稼働し、60 Hzでは北米製工具もしっかり回転。
LiTime 12V 20A バッテリー充電器
項目 | 仕様 |
---|---|
出力電圧 | 14.6 V DC |
充電電流 | 20 A |
入力電圧 | 100–240 V AC(50/60 Hz) |
重量 | 約1.3 kg |
0 V復活機能 | ○ |
自宅では約5.5 時間で満充電。夜間釣行後も翌朝までに復帰できる速度感です。
【検証①】電気ケトルで実際にお湯を沸かしてみた

消費電力とバッテリー残量の推移
1.0 kW×4分=約68 Wh消費。残量グラフは下記の通り。
- 開始:100 %
- 沸騰後:94.7 %
- 自己回復(数分後):95.1 %
インバーターの安定性(50/60 Hz切替の体感差)
50 Hz運用時はケトルのヒーター音がわずかに静かで、60 Hzに変更するとスイッチングノイズが微増する程度で大差なし。
【検証②】スマホ複数台を同時に高速充電

USB/AC出力の実測値と瞬間電圧ドロップ
10 W対応スマホ×3台を1時間充電=30 Wh消費(残量-2.3 %)。電圧は12.6 V→12.4 Vへ緩やかに低下。
Bluetoothアプリによるリアルタイム監視結果
アプリ上では電流2.4 A、温度25 ℃を維持。過電流警告は発生せず。
【検証③】夜間の集魚灯運用でわかったバッテリー持続時間

LED集魚灯使用時の放電カーブ
60 W連続放電で4時間後に残量75 %、8時間計算でも50 %以上残る見込み。
潮・気温条件と消費電力量の関係
気温15 ℃では内部抵抗が低く、冬場(5 ℃付近)より放電効率が約3 %向上します。
フィールド運用で感じたメリット

リン酸鉄リチウム採用による安全性・長寿命
熱暴走しにくいLiFePO4セルは鉛やNMC系に比べ安全係数が高いと実証されています。
純正弦波インバーターで家電がストレスなく使える
ケトルやノートPCなど抵抗負荷・インダクタ負荷どちらも問題なく起動。
Bluetooth対応でバッテリー管理が可視化
残量・温度・過電流アラートをスマホで確認できるため、夜間も安心。
改善してほしいポイント

バッテリー重量と運搬性
8 kg台とはいえ堤防長距離移動では負担。専用ショルダーバッグがあると便利だと思います。
インバーターファンの動作音
無負荷時にもファンが約42 dBで回るため、深夜は気になる場面あり。
充電器の冷却方式と充電時間
ファンレス+アルミ筐体なら夜間充電中の静粛性がさらに向上しそう。
釣りシーン別・おすすめ運用セットアップ例

デイゲーム向け — 電気ケトル+スマホ・カメラ充電
- インバーターを50 Hz設定に固定しケトル稼働
- USB‑C急速充電器で撮影用カメラを同時充電
ナイトゲーム向け — 集魚灯+予備バッテリー管理
- LED 60 W+手元灯 5 Wで8時間連続釣行可
- Bluetoothアプリで20 %到達時に予備バッテリーへ切替推奨
安全に長く使うためのメンテナンス&保管方法

充電サイクルと温度管理のポイント
0 ℃以下では充電制限が働くため、冬季は車内暖房で10 ℃以上を確保のうえ充電を推奨します。
運搬時の保護方法と推奨保管環境
衝撃吸収フォーム入りケース+立て置き固定を推奨。保管温度は0–30 ℃がベスト。
まとめ|釣り×ポータブル電力の可能性と製品評価

こんなアングラーにおすすめ
- ファミリーフィッシングで車横付けできない桟橋をよく利用する人
- ナイトアジング・イカメタルなど集魚灯を長時間使う人
- カメラ・ドローンなど大型バッテリー機器を同時運用したい人
コストパフォーマンス総評
3点セット合計でも同クラスリチウム発電機より約30 %安価で、拡張性・交換性の自由度が高い点が魅力。
今後のアップデートに期待すること
外装IP65化・USB‑C PD 100 W出力・ソーラーMPPT一体型インバーターなどの拡張アクセサリーに登場に期待します。