クランクベイトといえばバス釣りのイメージが強いですが、実はシーバス釣りでも有効なルアーです。まだあまり使われていないからこそ、ストラクチャー回りやシャローで意外なほど高い釣果を得られる可能性があります。根掛かり回避能力と強いアピール力を活かし、シーバス釣りの新たな一面を引き出してみましょう。
クランクベイトでシーバスを釣る方法

クランクベイトを選ぶ3つの基本ポイント

・小型サイズ重視
・軽めの重心設定
・潜行深度の確認
クランクベイトでシーバスを狙う際には、小型サイズで軽めの設計を選ぶのがポイントです。潜行深度によって攻められるレンジが変わるので、パッケージや表記をよく確認しましょう。障害物回避の高さを活かして、水面下やボトム付近を自在に攻めるのが効果的です。
45mm〜70mm前後がおすすめです。飛距離も確保しつつ小魚サイズをイメージでき、シーバスにアピールしやすくなります。
リトリーブ速度とアクションのバランス

クランクベイトをただ巻きする際は、ゆっくり目のスピードで泳ぎの振動を感じ取りましょう。速すぎると泳ぎが破綻する場合もあるため、ルアーの動きが一定になるように注意するのがコツです。
基本は遅めの一定スピードが◎です。反応がない時に速巻きへシフトし、リアクションを狙うのも一つの手です。
ボトムを叩く巻き方
・ノックしすぎ注意
・根がかりは回避
・浮力を生かす
クランクベイトがボトムや障害物に当たったら、すぐに巻きを止め、ゆっくり浮かせましょう。砂煙を起こすイメージでボトムを叩きたい場面もありますが、根がかりには気を付けながらリトリーブ速度を調整してください。
リップが当たった時点で少し巻きを止めると回避しやすいです。障害物にコンタクトさせすぎない工夫をしましょう。
ドッグウォークとストップ&ゴー
トップウォーター的にドッグウォークさせたい時には、ロッドを小刻みに動かしながらリールを巻き、止める動作を繰り返しましょう。一方、ストップ&ゴーではシーバスに食わせの間を与えやすく、ルアーが急に浮き上がる動きが効果的です。
ボイル時は興奮しているので、チェイス率が高いです。首振りアクションで誘うと高確率でヒットに繋がります。
カニや小魚を意識する使い分け
ハクやイナッコなど小魚をメインに捕食している場合は、クランクベイトのアピール力で好反応を得やすいです。逆にカニなど甲殻類を捕食している時は、浅いゴロタやテトラ周りをゆっくりトレースして底付近を漂わせるように泳がせるのが鍵となります。
クランクベイトは障害物回避が得意なのでおすすめです。引っかかったら巻きを止めて浮かせると根掛かりを減らせます。
根掛かり回避のリカバリー術

クランクベイトが根にハマった時は、一度糸を張らずにルアーを浮かせるのが第一。角度を変えてテンションを軽くかけ直すと、意外と外れるケースも多いです。抜けない場合はラインテンションを緩めたまま時間をおいて浮かせるのも有効な手段です。
ラインブレイクが最終手段ですが、ルアー回収器などを活用できればロストを減らせます。無理は禁物です。
おすすめのシーバスクランクベイト8選
シマノ ワールドクランク
シマノの技術が詰まったクランクベイトで、シーバス釣りにおいても高い実績を誇ります。

O.S.P ブリッツ
キビキビとした動きが特徴のシャロークランクベイト。フラッシング効果が高く、強い波動でアピールします。

メガバス SR-X グリフォン
小粒ながらも力強いアクションが特徴のクランクベイト。野池などの小規模フィールドにも対応します。

ラッキークラフト LC1.5
アメリカで実績があり、日本でも評価の高いシャロークランクベイト。ボディ全体をしっかりと揺らしながらアピールします。

ダイワ デカピーナッツ II SSR
飛距離が出て使いやすい定番のクランクベイト。着水後にすぐアクションを起こすレスポンスの良さが特徴です。

エバーグリーン ワイルドハンチ
トータルバランスに優れたシャロークランクベイト。スローリトリーブでも高速巻きでも姿勢が安定しています。

ジャッカル チャブルSR
ベイトフィッシュライクに設計されたシャロークランクベイト。キビキビとしたアクションでアピールしながらも、ミノーやシャッド寄りのボディ形状を採用しています。

デプス イヴォーク 1.2
対カバーに対して果敢に攻められるシャロークランクベイト。十分な浮力を備えており、障害物回避能力が高いのが特徴です。

使用時の注意点

根掛かりに備える
クランクベイトの最大メリットの一つは障害物回避能力の高さですが、油断すると根掛かりに悩まされます。着底や障害物をコツコツ感じたらスピードを落とし、少し浮かせる動作を取り入れましょう。それだけでルアーロストが大きく減らせます。
ルアー回収器があると便利です。サイズや形状を見て選べば、クランクベイトを引っ掛けた際にも重宝します。
ラインの太さとロッドの硬さ
クランクベイトは巻き抵抗が強いタイプが多く、特にディープや大型サイズだとロッドへの負荷が大きくなります。PEラインは0.8号前後、リーダー14lb程度を目安に、ティップがやや柔らかめのロッドを使うと快適に扱えます。負荷を分散しやすく、アクションも出しやすくなります。
やや細い印象です。急な根擦れや大物ヒットに備えるならPE0.8〜1号ぐらいが安心ですね。
フック交換のタイミング
クランクベイトのフックは、シャローをゴリゴリ攻める際に岩や障害物に触れる機会が多く、すり減ったり曲がったりしがちです。定期的にフック先端をチェックし、刺さりが悪くなったと感じたらすぐに交換しましょう。サビが見られた時点で早めに交換しておくのも手です。
純正推奨サイズがベターです。大きすぎると泳ぎに影響し、小さすぎるとフッキング率が落ちます。
まとめ

- 小型クランクでアピール
- 波動は強弱使い分け
- 根掛かり回避はこまめに浮かす
- ストップ&ゴーを活用
- 底を叩くとカニパターンに◎
- 飛距離はほどほど
- 巻き抵抗に合わせてタックル調整
- 定期的にフックを点検
クランクベイトはシーバス釣りでまだまだ馴染みが薄いかもしれませんが、根周りやストラクチャーを攻める際には強い味方となります。小型サイズを中心に複数の潜行深度を用意しておけば、さまざまなレンジでシーバスを誘い出すことが可能です。