釣りのメンテナンスに欠かせないのがシリコンスプレーです。リールやロッドの動きをスムーズにし、道具の寿命を延ばす効果が期待できます。本記事ではシリコンスプレーの使い方や、選び方のポイントをまとめました。ぜひ参考にして快適なフィッシングライフを楽しんでください。
【釣り】シリコンスプレーの使い方

リールのハンドルやローター部の滑りを向上

- ハンドル回転が安定
- 錆びを防止できる
- ライン放出がスムーズ
リールのハンドルやローター周りにシリコンスプレーを軽く吹きかけると、回転抵抗が軽減し操作感が良くなります。また錆の発生を抑える効果も期待できるため、キャスト時のライン放出もスムーズになります。特にスピニングリールでは、ラインの毛羽立ちや摩耗を予防するうえでも有用です。
シリコンスプレーを適量使うと回転部分の潤滑が向上し、異音が軽減されることがあります。万一音が消えない場合はベアリング不良の可能性もあるため点検も検討しましょう。
ガイドやラインローラーの汚れ防止・摩擦軽減
ガイドリングやラインローラーは摩擦が生じやすいパーツです。シリコンスプレーを薄く塗布することで汚れの付着を抑え、ライン放出時の摩擦を軽減できます。特にPEライン使用時はガイド擦れを極力減らし、飛距離アップや糸絡み予防にもつながります。
こまめに使用すると摩擦軽減効果が続きます。塩分が付着しやすい海釣り後は特にスプレーのメンテナンスがおすすめです。
プライヤーやハサミなど釣り小物のメンテナンス
- サビ発生を抑制
- 開閉の動作を円滑
- 塩害ダメージ低減
プライヤーやハサミなどの金属製ツールは塩分や潮風で錆びやすいです。作業後にしっかりと水洗いしたうえでシリコンスプレーを吹き付けると、錆や固着を防いで動きをなめらかにキープできます。特に接合部やバネ部分は念入りに塗布するのがポイントです。
錆や潮で刃が痛む場合があります。メンテナンスをしつつ切れ味が戻らないなら買い替えや研ぎ直しも検討してみましょう。
ロッドの接合部(並継ぎ)への塗布
ロッドの並継ぎ部分は抜けにくさが大切ですが、逆に固着しすぎると取り外しが困難になります。適度にシリコンスプレーを施すことで取り付け・取り外しをスムーズにし、摩擦を減らしてロッドに余計な負担をかけないようにします。ただし塗りすぎると不意の抜けにつながるため、少量がおすすめです。
過度な潤滑は隙間を広げる原因になり得ます。吹き付け後は不要な部分を拭き取り適切な量を保ちましょう。
タックルボックスやクーラーボックスの蝶番・ネジ部の潤滑
タックルボックスやクーラーボックスの蝶番、ネジ部は海水や雨が入り込みやすい箇所です。シリコンスプレーで表面をコーティングすることで浸水を減らし、スムーズな開閉を保てます。固着や金属疲労を抑えるためにも、定期的な塗布を習慣にしましょう。
使用頻度が高い場合は月1回を目安に塗布しましょう。サビが進んだら早めのメンテナンスが肝心です。
釣りに使えるシリコンスプレーの選び方

速乾性・ベタつき具合をチェック
釣り道具の表面は海風や砂ぼこりで汚れやすいため、塗布後にベタベタしているとゴミが吸着しやすくなります。速乾性があるタイプは、釣行直前に塗っても余計な汚れが付きにくく、快適に使えるのがメリットです。ベタつき具合も確認して、道具への影響が最小限になる製品を選ぶとよいでしょう。
必ずしもダメではありませんが、使うタイミングによってはベタつきやホコリ付着が気になります。場面に応じて選ぶのがおすすめです。
耐熱・耐水性能の表記
- 塩害から保護
- 真夏の熱対策
- 水洗い時も安心
海釣りでは塩害が大敵ですし、炎天下の車内に道具を放置する場面もあります。耐熱・耐水性能が明記されている製品なら、高温下での劣化や潮風によるコーティング剥がれを抑えることができます。海水や雨に強い処方であれば、長期間安心して使い続けられます。
耐水性能が高ければ、軽く水洗いしたくらいでは落ちにくいです。定期的に塗り直すと効果を維持しやすいでしょう。
ノズル形状・噴霧範囲
繊細なパーツに的確に塗布したい場合は、先細りのノズルが付属しているスプレーがおすすめです。一方、ロッド全体など広い面積を一気にコーティングしたいシーンでは、噴霧範囲が広い製品が使いやすいです。使用する場面を考慮したノズル形状を選びましょう。
製品によっては付属ノズルが何種類か用意されることもあります。パーツ単体の販売があるかはメーカーを確認してください。
価格と容量のバランス
シリコンスプレーは価格帯が幅広く、容量にもバリエーションがあります。頻繁に使うなら大容量で割安タイプを選ぶとコスパが良好です。一方で携帯しやすさや収納性を重視するなら、小ぶりで価格も手頃なサイズが便利です。自分の釣行スタイルに合った容量を検討しましょう。
大容量に比べると1mlあたりの価格はやや高くなります。ただし携行性に優れるので、状況に合わせて使い分けると便利です。
おすすめ釣りに使えるシリコンスプレー8選
KURE(呉工業) スーパーシリコンスプレー 420ml

プレミアムタイプで高い滑走性が特徴の一品です。塗布後の表面がなめらかになり、リールやガイドの摩耗を抑えます。
AZ(エーゼット) シリコーンスプレー シルバー

無溶剤仕様で安心感が高く、速乾性も良好。ベタつきが少ないので、使用直後の道具も汚れにくいです。
HSシリコンスプレードライ 420ML

ドライタイプで臭いが控えめ。軽く吹き付けるだけで撥水性を付与し、サビや汚れの付着を防ぎます。
AZ(エーゼット) 滑るグリーン シリコーンスプレー AZ730

塗布後にしっかりと撥水効果が得られるのが特徴。竿やリールの磨耗を低減し、キャストフィールを高めます。
シマノ(SHIMANO) PEラインアクティブスプレー SP-004J

PEライン向けに開発された専用品で、ガイドとの摩擦を軽減し飛距離アップに寄与。色落ちも防ぎやすい設計です。
KURE(呉工業) シリコンスプレー 420ml

定番のシリコンスプレー。金属やゴム、プラスチックに幅広く使え、釣り道具の総合的なメンテナンスに役立ちます。
ドレス(DRESS) ライン シリコンスプレー LD-PG-0001

小容量で持ち運びに便利。出先で手軽にメンテナンスしたい場合にぴったりのサイズ感です。
ダイワ(DAIWA) PEラインコーティング剤 PEシリコンリッチコート

PEラインの滑りを高めるための製品。ガイド抜けの良さが向上し、キャストフィールが軽くなるのがポイントです。
使用時の注意点

塗りすぎ・厚塗りに注意
シリコンスプレーは厚く塗りすぎると、かえって道具の緩みや逆回転などのトラブルを招く場合があります。特にロッドのジョイント部分やリールの内部パーツに過剰に吹き付けると、安定性が損なわれる恐れも。適量を心がけて、不要な部分は拭き取るようにしましょう。
少ししっとりする程度が理想的です。吹き付け後は布で軽く全体をなじませると適量を保てます。
可燃性ガスを含む製品は火気厳禁
多くのシリコンスプレーはエアゾール式で可燃性ガスを使用しています。釣り場でも火気を扱うシーンやタバコを吸う場面があるなら、必ず火元から離れた場所で作業してください。保管時も直射日光や高温になる場所を避けるなど、扱いには十分注意しましょう。
高温になりやすいので注意が必要です。夏場はなるべく涼しい場所に移動させるなどの対策を行うほうが安心です。
エサや魚に直接触れないよう配慮
シリコンスプレーはコーティング剤の一種ですので、エサや釣った魚に直接かかったり、付着することは避けましょう。魚への刺激や匂い移りのリスクが考えられます。車内での保管や使用時にも、食材用クーラーとは分けておき、衛生面に配慮することが大切です。
成分によっては問題ない場合もありますが、基本的に食用魚への付着は避けるのが無難です。心配なときは廃棄を検討しましょう。
記事のまとめ
- シリコンスプレーは適量が大切
- 海水や雨に強い製品が便利
- リールやガイドの潤滑向上が狙える
- 塗布前の洗浄と乾拭きが重要
- ノズル形状は用途で選ぶ
- 用途に応じてサイズや容量を検討
- 食用魚やエサに付かないよう注意
- 火気の近くでは使用不可
釣り具の維持管理において、シリコンスプレーは強い味方です。ただし使い方を誤ると故障の原因にもなるので、注意点をしっかり守りながら上手に活用していきましょう。快適な釣行を実現するためにも、定期的なメンテナンスをお忘れなく。