スロージギングは大型魚を狙える魅力的な釣りですが、周囲への配慮を怠るとトラブルにつながる恐れがあります。この記事では、迷惑行為になりやすいポイントと対策法を分かりやすく解説し、スロージギングを安全・快適に楽しむためのヒントを紹介します。
スロージギングで迷惑な行為とは

大きな声や騒音で周囲を気にしない

・音量のコントロール
・静かなエリアを尊重
・周囲へ配慮した会話
船上や釣り場で仲間同士の盛り上がりは楽しいものですが、周囲に他の釣り人がいる場合は大きな声や騒音に注意しましょう。とくに静かな海域では音が広範囲まで響き、魚にも影響を与えてしまう可能性があります。適度に会話を楽しみつつ、相手との距離感を大切にすることが大切です。
大声を避け、船内では荷物の扱いやドタバタを減らす工夫をしましょう。静かに行動するだけで周りからの印象も良くなります。
ラインを真横や後方に投げ込んで他のアングラーのラインと絡ませる
スロージギングだからといって周りの動きを無視して真横や後方へキャストすると、簡単にラインが交差してしまいます。潮流や船の位置を把握しながら、他のアングラーとキャスト方向を揃えることが重要です。特に混雑した船上ではキャスト前に声掛けをして安全を確保しましょう。
船の前方や船長が指示した方向に合わせるのが基本です。無理に横方向に投げるとトラブルの原因になります。
船での立ち位置や誘い方が他人の動きを妨げる

・移動ルートの確保
・周囲との呼吸合わせ
・操船者への確認
船上でスロージギングを行うときは、ロッドを操作するスペースを確保しながら他人の邪魔にならないよう配慮しましょう。誘い動作が大きい場合は、仕掛けが横に振れることもあるため、隣の釣り人との距離や視界を意識してください。船長や同船者とも適宜コミュニケーションを取ることが大切です。

エリア分けを意識しながら立ち位置を決めると良いです。無理な移動や大きなアクションを控えるのもポイントになります。
根掛かり時や魚が掛かったときに周囲へ声掛けなしに強引にファイトする
根掛かりや大型魚がヒットすると、つい力任せに対応したくなるものです。ですが、周囲へのアナウンスなしに強引にやり取りするとラインが交差してトラブルを招きかねません。魚が掛かったら「ヒットしました」と周囲に伝え、しっかりスペースを確保してからやり取りを行いましょう。

はい、必須です。アナウンスしないと他の人がアクションを続けてラインが絡むおそれがありますので、早めに知らせましょう。
釣果優先でマナーを無視(オーバーファイトや根こそぎキープ)
スロージギングで狙う魚は大型が多く、高い価値を持つものも多々あります。しかし、釣りを楽しむうえでマナーを無視してまで無制限にキープすると、周囲の人の目も冷たくなりがちです。適正サイズや必要分を意識しながら、資源保護にも配慮した釣りを行いましょう。
明確なルールは船によって異なりますが、船長や同船者に確認してから決めるのが安心です。
スロージギングで迷惑にならないための対策

周囲への声掛けと譲り合いの意識
・一声かける習慣
・譲れるときに譲る
・相互理解を深める
混雑する船や狭いエリアでは、少しの声掛けと譲り合いの気持ちがトラブル回避につながります。とくにファイト中やポイントの移動時などは、早めに周囲へ伝えることでスムーズに行動できるでしょう。スロージギングを楽しむためにも、コミュニケーションは欠かせません。
小さな声掛けでOKです。挨拶や一言の確認を習慣にするだけで、周囲との雰囲気が良くなりトラブルを防げます。
キャスト方向・角度を確認
スロージギングはフォールのタイミングも重要ですが、投げる方向や角度の確認を怠るとラインが絡む原因になります。キャスト前に一呼吸置いて周囲を見渡し、混雑具合や他の人の狙い方向を把握してから投入するようにしましょう。これだけで余計なトラブルを大幅に減らせます。
互いに話し合って順番や角度をずらしましょう。船長の判断を仰ぐのも良い方法です。
ロッドを操作するスペースを意識して立ち位置を調整
・周りの動線を観察
・立ち位置のこまめな再確認
・ロッド振り幅の考慮
スロージギングはシャクリを繰り返す動作が多いため、自分のロッドが周囲のアングラーに当たらないか、スペースを十分に確保する必要があります。移動しやすい靴や邪魔にならない荷物の配置も重要です。ラインが絡んだり体に接触したりすると怪我やトラブルにもつながるので注意しましょう。
ロッドアクションを小さめに抑える、必要に応じて船長に移動を相談するなどの方法で対処可能です。
釣果に合わせたリリースの判断とクーラーボックスの位置管理
大物を狙うスロージギングでは、思わぬ数の魚が釣れることがあります。食べきれないサイズや数をキープしすぎると、クーラーボックスが溢れ、周囲の足元を狭くする原因にもなります。不要な魚はリリースしつつ、クーラーボックスは邪魔にならない場所へ置いて釣りを続けましょう。
魚の状態を確認し、元気に泳げる場合のみリリースしてください。無理なリリースは魚を弱らせる恐れがあります。
音を控えめに、仲間内の会話は常識の範囲で
クーラーボックスの開閉音や足音、仲間内での会話が大きいと、ほかの釣り人が集中できず迷惑に感じてしまうことがあります。船の上では音が響きやすいため、必要以上に騒ぐのは控えましょう。適度に情報交換をしながら、他の人が釣りやすい空間を維持するのがベストです。
船内での移動や会話を少し控えめに行うだけでもOK。特に夜明けや静かなエリアでは注意しましょう。
スロージギングを行う際の注意点

タナと潮流を把握して根掛かりを回避
スロージギングはジグを底付近で操作することが多いため、根掛かりを起こしやすい釣り方です。仕掛けを落とす前に魚探や船長の情報から潮流とタナを確認して、着底の瞬間に注意しましょう。ジグの操作もゆっくりと行い、海底の形状やドテラ流しの有無を頭に入れておくと回避率が上がります。
ジグのウエイトを重めにし、すぐにボトムから離すようなアクションで根掛かりを回避しましょう。
ラインテンションとドラグ設定
スロージギングでは、フォール中にアタリが出ることも珍しくありません。ラインテンションを張りすぎるとジグのナチュラルな動きが損なわれ、緩めすぎれば根掛かりを誘発します。ドラグの設定は魚の引きを想定しつつ、強すぎず弱すぎずを心がけると安心してファイトできます。
狙う魚種にもよりますが、ライン強度の3割程度を目安に調整する人が多いです。
使用後のメンテナンス
海水は金属やラインにダメージを与えやすいため、スロージギング後はロッド・リール・ジグを淡水でよく洗い、塩分をしっかり落としましょう。特にジグのフック付近やベアリング部分は海水が溜まりやすいので入念にケアしてください。定期的なメンテナンスがトラブルを減らし、道具を長持ちさせます。
ぶつけた際の衝撃を最小限にするため、ジグ同士が当たらないよう小分けして保管するのがポイントです。
記事のまとめ

- 大きな声や騒音は控える
- キャスト角度をそろえトラブル防止
- 立ち位置確認でスペースを作る
- 根掛かり時は声をかける
- 必要分以外はリリースを検討
- 譲り合いで船内環境を向上
- ロッドアクションは小回りを意識
- メンテナンスで道具を長持ち
スロージギングは多彩な魚を狙える魅力的な釣法ですが、少しの不注意が周囲への迷惑となる場合があります。マナーを守り、快適な釣行を楽しんでください。