仕掛けづくりから魚の締め・捌きまで、釣りハサミがあれば作業が一気にスムーズになります。錆びにくさや刃の形状などを考慮した最適な1本を選べば、仕掛け作成にもエラ切りにも使えて道具の持ち運びも減らせるのが最大の利点です。
釣りハサミの選び方

用途に合ったタイプを選ぶ(仕掛け用・締め捌き用の違い)

- 錆びにくい素材
- 刃厚と先端形状
- 持ち運びのしやすさ
仕掛け用は、ナイロンやフロロ、PEなど多種ラインの切断を重視し、先端が細いモデルが多いです。一方、締め捌き用はエラ切りや骨の切断を見据えた頑丈な厚刃仕様が魅力となります。自分が切る相手(ラインか魚の骨か)に合わせて選びましょう。軽量で持ち運びやすいかどうかも、作業効率に大きく関わります。
ライン用は先端が細く、締め捌き用は厚刃で骨を切りやすい設計です。目的ごとに専用モデルを揃えると効率的で道具の寿命も延ばせます。
ブレード素材と防錆性能
防錆性能に優れたステンレス素材やフッ素加工モデルは、海水にさらされても比較的サビが出にくいです。特にPEラインを切る場合は、刃先が摩耗するので耐久性のある素材が望ましいでしょう。コストと耐久力のバランスを見極め、長期的に使いやすいものを選ぶのがおすすめです。
セラミック刃は錆びず軽量ですが、骨切りには向きません。仕掛けづくりや細かな作業重視ならセラミックも良い選択です。
刃の形状(セレーション・ギザ刃など)の違い
- 糸の逃げ防止
- 切断力の安定
- 骨やトゲへの対応
ギザ刃が入っているとラインが滑りにくくなるため、PEラインや極細仕掛けでもスパッと切れます。一方で、ストレート刃は滑らかな切れ口を望めるので、より細かな加工や仕掛けづくりに向いています。用途をイメージしながら、どの程度のギザ刃が必要かをチェックしましょう。
多少ほつれやすい面はありますが、PEラインをしっかり逃がさず切れるメリットのほうが大きいです。テンションをかければきれいに切れます。
ハンドルの形状・グリップ力
ハンドルの形状や素材が手にフィットするかは、快適な使用感に直結します。力を入れやすいラバーコートや親指をしっかりホールドできる設計は、硬い骨の切断でも安定感があります。指が入るホールのサイズも製品によって異なるため、グローブの厚みを考慮して選ぶと失敗が少ないでしょう。
使用後に真水でしっかり洗えばほとんど気になりません。汚れが気になる場合は分解洗浄できるモデルを検討すると安心です。
安全機構(ロック機能・カバー)
釣行時は荷物が多く、バッグの中で刃がむき出しだと危険です。ロックやカバーが付いているモデルは、ハサミが開かないように固定できるため安全性が高まります。お子さんと同行する場合やソルトルアーでの機動力が求められる釣りでは、こうした安全機構も重視したいポイントです。
丁寧に使えば長持ちします。砂や塩が溜まると故障しやすいので、持ち帰ったら水洗いと乾燥を習慣づけましょう。
メンテナンスのしやすさと分解洗浄
海釣りでは細部に塩分や血が残りやすく、放っておくと刃こぼれやサビの原因になります。分解洗浄できるモデルなら、刃同士が接している部分までしっかり洗えるため、長期的に性能を保ちやすいです。特にヒラメや青物の血抜き作業が多い方には、手入れの容易さが大きなメリットになるでしょう。
ハサミを洗うときは洗い場にシートを敷くなど、パーツが転がらない対策をすれば安心です。洗ったらすぐに組み直して保管しましょう。
【仕掛け用】最強おすすめの釣りハサミ8選
シマノ 仕掛けハサミ CT-924R

金属ラインやPEラインのカットに対応したコンパクトなハサミです。ステンレス製の刃で錆びにくく、ストレート刃とギザ刃の両方を備えています。
ダイワ しかけちょっきん

ナイロン、フロロカーボン、PEライン、鮎用金属糸など多様なラインのカットに対応するハサミです。極細の刃先で、細かな作業も容易に行えます。
スミス PEシザース
ナイロン、フロロカーボン、PEラインのカットに適したリーズナブルなハサミです。ステンレス製で錆びにくく、切れ味と耐久性に優れています。
プロックス PX827 PEラインハサミ
刃先が極細で、細いPEラインでも切りやすいギザ刃を採用したハサミです。ステンレス製で錆びに強く、耐久性にも優れています。
シマノ スパシザー シャープティップ CT-522Q

大きなハンドルでグローブ着用時でも使いやすい設計のハサミです。フッ素加工されたステンレス製の刃で、PEラインのカットにも対応します。
ダイワ AC-007ダインカット仕掛け

PEラインやケプラーラインのカットに適した日本製のハサミです。持ちやすいSPカーブハンドル設計で、全長110mmのコンパクトサイズです。
シマノ コンパクト スライドハサミ CT-018H

スライド式でコンパクトに収納できるハサミです。ステンレス製の刃で、ナイロンやフロロカーボンラインのカットに適しています。
ダイワ PEちょっきん 689465

超高硬度ステンレス鋼の刃を採用し、PEラインのカットに特化したハサミです。ギザ刃で滑りを抑え、スムーズなカットが可能です。
【締め・捌き用】最強おすすめの釣りハサミ8選
ささめ針 ヤイバ 魚絞めマルチシザース YSC-1

厚刃のステンレス製で、硬い魚のトゲや骨の切断にも適しています。全長189mmで、持ちやすいサイズ感です。
シマノ バンノウハサミ CT-524P

3mm厚のステンレス刃を採用し、ギザ刃仕様でPEラインのカットにも対応。全長195mmで、ブルー、ブラック、サンイエローの3色展開です。
ダイワ トゲチョキ

フッ素コートされたステンレス刃で、刃の裏側がノコギリ刃仕上げ。全長115mmとコンパクトで、魚のトゲや骨の切断に適しています。
プロマリン ACD154 メガチョキ

ワイヤーや魚のトゲの切断にも対応する万能ハサミ。全長160mmで、リーズナブルな価格が魅力です。
プロックス 魚鋏 分解式 Lサイズ

刃渡り110mmの大型ハサミで、タチウオなどの魚をそのままカット可能。分解式でお手入れも簡単です。
タカ産業 V-144 いちころバサミ
魚の締めやウロコ取りに便利なハサミ。刃の反対側にウロコ取り用のギザ刃が搭載されています。
MCC マリンカッタ MRC-170
特殊ステンレス鋼を使用し、魚の締めから捌きまで対応する万能ハサミ。耐久性と錆びにくさが特徴です。
わたしと、暮らし。
プロトラスト 魚さばきばさみ PT-5003

全長240mmで、誰でも簡単に魚を捌ける設計。釣り場での使用に便利です。
【使用時の注意点】

持ち運び時の安全管理
ハサミの刃がむき出しでバッグに入っていると、思わぬケガにつながります。ロック機能やカバーを使い、他の道具と混ざらないように収納しましょう。また、ケースやホルスターを用意しておけば素早く取り出せて安全性も向上します。特に船釣りや夜釣りでは、不意に触れてしまう場面が増えるため注意が必要です。
小型の布袋やスポンジケースなどでも代用できますが、ロック機能付きハサミなら専用品が安心です。衝撃で開くリスクも減らせます。
塩分・汚れの除去
釣行後のハサミには塩や魚の血などの汚れが付着しています。真水でしっかり洗浄し、柔らかいクロスやキッチンペーパーを使って拭き取ることで錆や切れ味の低下を予防できます。特にステンレス製でも放置すれば腐食の原因となるため、乾燥が早い日のうちに手入れまで行うと道具を長持ちさせられます。
タオルなどで血や水分を拭き取っておくだけでも違います。帰宅後は早めに洗浄と乾燥をするようにしてください。
力の入れ過ぎに注意
締め捌き用のハサミとはいえ、骨が予想以上に硬い魚もいます。無理に力を加えすぎると刃こぼれや軸のゆるみにつながりかねません。刃渡りが足りないと感じたら、大型モデルを使うか、ナイフと併用するのも手段の一つです。余計な力をかけずに切れるサイズを事前に把握しておきましょう。
一度に切ろうとせず、根元付近で少しずつカットすると刃への負担が減ります。硬い場合はナイフやニッパーに切り替えるのも方法です。
記事のまとめ

- 仕掛け用と締め捌き用は用途を分ける
- ブレードの素材で耐久性が決まる
- ギザ刃はライン滑りを防止
- ハンドル形状は手の大きさに合わせる
- 安全機構で持ち運び中も安心
- 分解洗浄モデルは錆を防ぎやすい
- 手入れは帰宅後の最優先タスク
- サイズが合わないと切れ味を損なう
最強釣りハサミを選ぶには、まず自分の釣りスタイルを把握し用途を明確にすることが大切です。用途に合った刃形状やハンドル構造ならストレスなく長く使えます。しっかりお手入れしながら快適な釣りを楽しみましょう。