トンジギはビンチョウマグロを手軽に狙えるジギングですが、初心者にはジグ選びが難しく映るかもしれません。重さ・形状・カラーを押さえれば釣果アップが見込めます。ここでは初心者向けに重要ポイントをシンプルに解説します。
トンジギジグの選び方

ジグの重さとシルエットの選択

- 沈下スピード重視
- 疲れにくい形状
- 状況ごとの重さ
トンジギジグの重さはおよそ300~400gを中心に、状況によっては200g台や500g以上を使い分けます。風と潮の流れを見ながら、ジグが浮き上がらず狙いのレンジをキープできるように調整することが重要です。シルエットはセミロング形状が定番で、引き抵抗が小さく長時間しゃくり続けても疲れにくいのが特徴です。
大きめサイズのリールや適度なロッドを使うと楽です。また、姿勢を安定させて短いストロークでしゃくると疲れにくくなります。
バランス設計(センターバランス/リアバランスなど)

ジグのバランス設計は、フォール時のアピールや潮抜けに大きく関わります。センターバランスはジグが安定して横を向きやすいため、フォールで食わせの間を作りたいときに有効です。一方、リアバランスのジグは斜めにラインが出ていても素早く沈みやすい利点があります。狙う水深や潮流の強弱に合わせて使い分けるとよいでしょう。
ライン角度が付きやすいときは高速巻きで手早く探ります。潮が緩ければフォール重視でじっくり誘うと効果的です。
カラーバリエーション・グローの活用
- 光を反射する色
- 暗所での発光
- 周囲の状況に対応
定番はシルバー系にグローやケイムラなどを組み合わせたカラーです。海中での視認性を高めることで、活性の低いビンチョウマグロにもアピールできます。明るい時間帯には反射系のカラー、深場や低光量下ではグロー入りのカラーを用意しておくと、さまざまなシーンで対応しやすくなります。
まずシルバーやグロー入りを基本に2~3種類を用意しましょう。状況に合わせてローテーションすると効果的です。
フックセッティングと強度

トンジギでは強度の高い太軸フックを使い、フックサイズは3/0~5/0を目安にしてください。前後を両方付ければ掛かりやすいメリットがありますが、大型が相手だとスレ掛かりでファイトが長引く可能性もあります。リーダーやスプリットリングは150lbクラスの強度を目安にセットすると安心です。
ジグの3分の1程度を基準にします。リアフックは短めにしてテーリングを防ぐとトラブルが減りますよ。
コーティングや仕上げの耐久性
トンジギジグは水深100m以上や強い潮での使用が多いので、塗装ダメージも受けやすくなります。高耐久のコーティングやアシストアイ周辺までしっかり仕上げられているモデルを選ぶと、塗装ハゲやキズが抑えられて長持ちするでしょう。使用後は塩分や汚れを洗い流し、乾燥させることでコーティングの寿命が伸びます。
すぐ交換しなくても大丈夫です。あまりにも剥がれが進むとアピール力が落ちるので、早めに予備を用意しましょう。
トンジギジグで釣果を上げるコツ

ジグの動きを多彩に演出する

- 大きく横を向ける
- 短いストローク演出
- 適度なポーズ時間
ロングジャークと短いジャークを組み合わせると、多彩な動きを演出できます。特に大きなストロークでジグを横に向けた直後に一瞬ポーズを入れると、ビンチョウマグロが反応しやすくなることがあります。ジャーク間隔を変えながら徐々に深いタナまで探っていくのが理想的なアクションです。
連続ジャークでアピールを高めたり、一呼吸置いたりと変化が大切です。同じ動きばかりは避けましょう。
フォールでのバイトを意識する
ビンチョウマグロは、ジグがフワッと落ちる瞬間に反応することが多いターゲットです。ドテラ流しでラインが斜めに出ている場合でも、糸ふけを少し多めに作ってフォールアクションを演出しましょう。アタリを確実にとるためには、リールのクラッチを切るタイミングやサミングで速度を調整するのもポイントです。
ジグが止まったり、不自然に弛んだときが合わせのチャンスです。すぐにリールを巻いてフッキングします。
ラインスラックをコントロールしてジャークする
- 糸ふけ管理重視
- 一定の張りキープ
- 適度なテンション
トンジギではラインスラックの取り方が重要です。糸ふけを活かしてジグを急激にスライドさせたり、フォールの失速を演出したりすることで食い気を誘えます。ただし、スラックが大き過ぎるとフッキングしにくくなるため、適度な張りとフリーを上手に切り替えながらジャークを組み立てるのがコツです。
はい、合わせが遅れやすくなります。適度にラインテンションをかけてフッキングのタイミングを逃さないようにしましょう。
レンジを細かく探る
ビンチョウマグロは回遊スピードが速く、30m~150mなど広範囲の水深を移動するケースも少なくありません。ラインのカラーマーキングを頼りに、10m刻みでレンジを変えながら確実に探ることが大切です。ヒットが集中する層を見つけられれば、手返しよく繰り返しジグを送り込み、チャンスを逃さないようにしましょう。
状況によりますが、浅いレンジから探ると当たりやすいです。深場は手返しが悪いので最小限にしておきましょう。
休まずに手返しよく攻め続ける
トンジギではビンチョウマグロの群れが通過した時が最大のチャンスです。疲れたからとジグを上げたまま休んでいると、そのわずかなタイミングを逃してしまうこともあります。常にジグを動かし続けるのは体力勝負ですが、適度に力を抜いてリズムを刻むと継続しやすくなります。チャンスを最大化するためにも、手返しを意識してしゃくりましょう。
体の軸を意識して無駄な動きを減らします。ロッドエンドを脇や腰に当てて、腕への負担を軽くするのも効果的です。
おすすめの最強トンジギジグ10選
ウロコジグ オリジナル

引き抵抗が少なく、誰でも扱いやすい設計で、トンジギで高い実績を誇ります。
タナジグ あいや〜ロング

水抜けが良く、ロングスライドアクションで広範囲にアピールできるジグです。
ディープライナー スパイV 300g

適度な浮遊感とフォールアピールが特徴で、スロージギングにも対応します。
クレイジーオーシャン トンボジグ

トンジギ専用に設計され、フォールスピードやアクションのバランスが優れています。
ダイワ ソルティガ TBジグ トンジギカスタム

引き抵抗の軽さとフラッシングフォールを追求したトンジギ専用ジグです。
シマノ オシア スティンガーバタフライ イージーペブル

ハイピッチからスローピッチまで対応し、扱いやすいアクション設計が特徴です。
スミス CB.ムラマサ3S・TS

引き抵抗を軽減したトンジギ用スペシャルモデルで、電動ジギングにも最適です。
オーシャンフラッシュセミロング

流れが弱い時に有効で、210gや180gの軽量モデルも活躍します。
ウロコジグ 300g

トンジギで人気が高く、釣具店から消えるほどの人気を誇ります。
ウロコジグ 400g

引き抵抗が少なく、トンジギでの使用に適した重さと形状を持ちます。
使用時の注意点

ラインの糸ヨレを防ぐ
ドテラ流しが基本のトンジギでは、魚がヒットしてから旋回するため糸ヨレが起こりやすいのが難点です。ベアリングスイベルを使ったり、回収時はスプールを指で軽く押さえながらテンションをかけるなど、細かい工夫でヨレを軽減しましょう。定期的に糸ヨレチェックをすることで、ラインが弱るリスクを下げられます。
高速巻きは糸ヨレを生む原因になります。時々テンションを緩めずに巻き取り、スイベルでねじれを逃がす工夫をしましょう。
フッキング時のドラグ調整
マグロ類の口は硬い部分が多く、フックの貫通には強めの初期ドラグ設定が効果的です。PE4号ならドラグ6~8kgを目安に合わせておくと、合わせ切れを防ぎつつフッキング力も確保できます。ヒット後はファイト中にドラグを微調整し、ラインブレイクを起こさない範囲でやり取りするのがベストです。
あまり出なさすぎるとラインブレイクの可能性があります。ヒット後は状況を見つつ適度に緩めましょう。
船縁でのファイト注意

ビンチョウマグロは最後に船縁へ寄せた時、急に突っ込むケースが多いです。ロッドを立てすぎると船底との接触リスクが高まるため、やや低めのポジションでファイトを続けましょう。無理をし過ぎず、オマツリ防止のため同船者との声かけも重要になります。スピニングを使う場合でも、ポンピングよりローギア巻きが安定します。
魚が急なターンでラインを船底にこすってしまうからです。ロッドを倒し気味にキープして回避しましょう。
まとめ

- トンジギは重めジグで深いレンジを攻略
- バランス設計でアクションを変化
- カラーはシルバー系を基本に揃える
- フロントリアフックは状況に応じて使い分け
- コーティングの高耐久モデルが安心
- 糸ヨレ対策にベアリングスイベル活用
- ドラグ強めでフッキングを確実に
- 船縁ファイトは慎重に臨む
使用上の注意点は、糸ヨレやドラグセッティングなど細かい部分をケアすることでトラブルを減らせる点にあります。ぜひ今回の内容を参考に、トンジギジグを使いこなしてみてください。